今回は絵本『ねずみのつくったあさごはん』をご紹介します。
管理人が小学生だった頃、確か教科書に掲載されていたお話です。
当時の教科書を処分してしまったため、確認できないのが残念です……。
作者は安房直子先生、画家は田中槇子先生です。
新品での入手が現在は難しいので、ぜひお近くの図書館で借りてみてください。
!ネタバレありの紹介なのでお気をつけください!
◎あらすじ
小さな街に若くて腕のいい歯医者さんがいました。
その歯医者さんの元へ、一匹のねずみが虫歯の治療にやってきます。
縫い物の仕事をするのに必要な歯ということで、ねずみは無事治療を受け、代金の代わりに穴の空いた靴下を縫ってくれました。
その靴下を履いて朝の散歩に出かけた歯医者さんはねずみに再開するのですが……。
◎ここがすごいポイント1:物語が素敵!
ねずみがお礼に朝ごはんを作ってくれるという、なんとも可愛いお話です。
お母さんねずみ、八匹の小ねずみが一生懸命朝ごはんの支度をしてくれるんです。
心が弾まないはずがありませんよね。
◎ここがすごいポイント2:落ち着いた淡い色合いのイラスト
イラストにも是非注目してもらいたいです。
全体的に、淡い色の優しいタッチで描かれています。
ねずみたちが作った朝ごはんも美味しそうに登場するので必見です。
◎ここがすごいポイント3:心温まる終わり方
歯医者さんが美味しくねずみたちのごはんを食べ、最後に別れるのですが、関係性が続いていくと思える終わり方をしています。
縫ってもらった靴下を履いてくれば、必ずねずみたちの元へやって来れるそうです。
握手をしたねずみたちの手が、「どれもみんな、ちいさくてやさしくてあたたかでした」と締め括られています。
◎まとめ
小学生の頃に読んで、ここまで鮮明に内容を覚えている絵本はこの『ねずみのつくったあさごはん』ぐらいでした。
これだけずっと記憶に残るくらいの名作だと思います。
ねずみの温かい気持ちが伝わってきますよね。
幼い頃、こんな風に動物と心を通わせたり、ちょっと秘密の素敵な出来事を体験したいと願ったりしました。
その気持ちを叶えてくれたのが、この絵本です。
何度でも読み返したいですね。